あらすじ
僕が使者(ツナグ)だと打ち明けようか――。死者との面会を叶える役目を祖母から受け継いで七年目。渋谷歩美は会社員として働きながら、使者の務めも続けていた。「代理」で頼みに来た若手俳優、歴史の資料でしか接したことのない相手を指名する元教員、亡くした娘を思う二人の母親。切実な思いを抱える依頼人に応える歩美だったが、初めての迷いが訪れて……。心揺さぶるベストセラー、待望の続編!(解説・深木章子)
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Posted by ブクログ
このシリーズ大好き。
自分の人生悔いのないように生きたいと思える作品。それぞれの依頼者に、死者に伝えたいことが全く違って、後悔や不安、期待を思いながら死者との面会に臨んでいくけれど、どのチャプターもすごく良かった。特にお気に入りなのは、母の心得だ。
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「母の心得」と「想い人の心得」が印象に残った
子どもに対して母親はすべての責任を負ってしまいのかという疑問は、私にはまだわからなかったけれど
きっとそれくらい親にとって子どもは尊い存在なのだなと感じた
1年に一度しか咲かない桜
今年の桜ももう散ってしまったな
あと何度桜を見上げることができるのだろう
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前作は”使者”見習いだった主人公が、その仕事を継いでしばらくたった後の話。。前作との繋がりを随所に感じ、楽しく読むことができた。
各話それぞれ切なくもさわやかな読後感を感じることができた。主人公が今後どのような人生を過ごしていくのかとても気になる終わり方だった。続編があるならぜひ読んでみたい。
最後の話から、印象的なフレーズの抜粋となるが、自分も、大事な人と同じ時間に存在できることを大事に思い、悔いのないように過ごしていきたいと感じた。
Posted by ブクログ
大好きだったツナグの続編なので読んでみました。
最初、歩美じゃない?!別の使者がいるのかな?!と思ったらそういうことかーと思いました。
幼いようですが、肝が据わっている感じが当主というだけあって(?)とても伝わってくる場面が多かったです。
奈緒さんに打ち明けるのかな?と思いましたが、使者に頼まなくても乗り越えられる方ももちろんいるよなぁと思い、奈緒さんの強さを感じました。
蜂谷さんの言葉で、「同じ時代に生きられるということはね、尊いです。」「想い人や、大事な人たちと、同じ時間に存在できるということは、どれくらい尊いことか」というところがとても心に残りました。
同じ時代に生きられる尊さを感じながら、家族や周りの人たちに感謝しながら、感謝の気持ちを伝えながら、やさしい気持ちで接したいです。
歩美さんと奈緒さんの今後が明るいものだとうれしいな。
心温まる素敵な物語でした。
Posted by ブクログ
「人は本当に嬉しい時、自分の好きな人にそれを見せたくなるものなのだ」
「想い人や、大事な人たちと、同じ時間に存在できるということは、どれくらい尊いことか」
この2つの言葉がとても好きだった。
Posted by ブクログ
そんなに泣かせないでよ!
と、言いたくなる感動する小説だ。
『ツナグ』の続編になる。
死んだ人間と生きた人間を会わせる窓口、それが使者(ツナグ)。
死者と会うこととはどんなことなのだろう?
どうして会いたいという人がいるのだろう?
心残りがあるの?と思ったけど、そんなことでなくもっと深い内容になっている。
今回は続編ということもあり、使者(ツナグ)のプライベートな部分も出てきて興味深かった。
使者(ツナグ)はこの先どうなるのだろう?さらに続編を期待したくなる!
Posted by ブクログ
受験が終わったら1番にこの本を読むと心に決めて約1年。今日やっとこの本のページをめくることが出来ました。
完読後まず抱いたのは「成長と想い」
大人になった歩美の心が前作と比べて逞しくなったことに、読んでいて心強さを感じつつもどこか寂しさも感じました。初めに杏奈が出てきた時は「使者どうなったんだ?歩美は?」という疑問から始まったこの作品。特に心に残っているエピソードはプロポーズの心得と想い人の心得です。
ゆずるはこの作品の中で1番“現実に居そうな人”として私の心には映りました。
ネタバレを回避して言うならば、実父との対面でのゆずるの気持ちの変化は、私は経験していないにもかかわらず、こう、すっと入り込むことが出来、最後はスッキリ、と共に、ifの世界線を強く願ってしまうエピソードでした。
想い人の心得、では蜂谷さんの50年近くにわたるお嬢様へのどこか重い想いには強く心を打たれました。そして、それだけ長い年月を経てもなお、会いたい、届けたいものがある人の存在に出会っている蜂谷さんはには羨ましい気持ちも生まれました。最後、蜂谷さんの流した、透明さにほんのりピンクが混ざったようなそんな美しい涙は目を瞑ると脳裏に浮かび上がってくる、そんなエピソードでした。
また、作中幾度と胸を打たれた言葉が存在しました。
1つピックアップするならば
P259『人は本当に嬉しい時、自分の好きな人にそれを見せたくなるものなのだ、』
自分の好きな、幸せなものを、人を、ことを否定されるというのはあまりにも辛く、響くものだと今日まで生きてそう強く感じています。だからこそ、“好き”を伝えるというのは自分の中では1つ人間関係の中で大きなハードルであり壁なのです。
共有したいと思える人に出会いたいな、なんて想いに満たされて1度本を閉じて考えさせてくれたフレーズでした。
近いうちに前作を読み直してまたこの本を開こうと思います。
Posted by ブクログ
おそらくこちらの作品は2作目かと思うのですがそうとは知らず読み進めました(笑)
半分を過ぎたあたりから最後まで涙が止まりませんでした。三連休の夜寝る前に読んだので次の日、目が腫れ過ぎて外に出れなかったです。そのレベルで号泣しました!
とても良い作品でした!^_^
一作目を読むのが楽しみです
Posted by ブクログ
死者と人生で一回だけ会うことができるという物語であった。自分はまだ大切な人を失った経験をしたことがない。大切な人がそばにいることが当たり前だと思っている。もし、失ってしまった時に、もう一度話したいや伝えたいことがあったと後悔しないように大切な人との毎日を大切に過ごしていきたい。
Posted by ブクログ
2作目も最高でした。
電車で読んだ時は涙を堪えました。
改めて当たり前の日常に感謝しようと心から思いました。
そして今日が最後でも後悔しない時間を一緒に過ごそうと肝に銘じました。
感慨深い切なくて心温まるストーリー。
もしあの世とこの世を〝ツナグ〟が実在するなら私は誰と会いたいのか…
心地良い余韻に包まれながら律する自分がいました。
Posted by ブクログ
前作『ツナグ』が良かったので、すぐに続編を読みました。
今回は思わず涙が出てくることが多かったです。前作では泣かなかったのに…
母の心得は亡くした子に会いたいというお話しだったので、つらい部分もありました。
一人娘の心得も涙涙…
想い人の心得は温かさと前向きさがあってほっとするお話し。
そんな中ですが、歴史研究の心得も個人的に大好きです。
また続編が出るといいなと楽しみにしています。
Posted by ブクログ
前作から7年後の歩美を描いた作品。
人に伝えたいことはあるし死んでしまってからじゃ後悔してしまう、家族や他人に対する愛情や大切にしていきたいと思わせる作品で途中から涙が出そうになった。
前作では高校生だった嵐美砂が女優として駆け出してたり、美砂に恋心抱いてるゆずるが使者を通して父親に会ってどう向き合っていくのか先の展開が知りたくなった。
ドイツ留学していた娘と国際結婚に反対していた両親の話もよかった。親子に対する愛情が伝わってきた
個人的には歩美が大将を亡くしてからの仕事のことや片思いしている奈緒に葛藤しながらも使者を通して考え方や想いを伝えられたらいいなと思った。
歩美と奈緒がこれからどんな未来が待ち受けているのか知れたらいいな。
Posted by ブクログ
母の心得がとても素敵な話だった。
前作は死者と会うことで前向きになるというイメージが強かったけど、今回は色々あって面白かった。死者と会わずきっとあの人ならこう言うだろうと考えられるように人と向き合いたいと思った。
Posted by ブクログ
工房の大将が急死し奈緒に自分のできることを打ち明けて父親に会わせようとする葛藤と、そんなことは知らずに強い気持ちで立ち直っていく奈緒が良かった
Posted by ブクログ
亡くなった人と生きてる人の最後のやり取りにフォーカスする中、ひたすら人の暖かさを感じるんだけどそれが甘ったるくない。
ちなみに前作の記憶が吹っ飛んだ状態で読んでも悔しさはあれど、支障はありませんでした。
目の前の一日を大切に過ごそうと思う一冊です。
Posted by ブクログ
ツナグ待望の続編。前作を読んでから数年経ってしまっていたので、設定や登場人物をかなり忘れてしまっていたのが残念。読みながら思い出していく形でページを進めていった。
感動的なストーリーは相変わらずで、本作も楽しむことができた。
Posted by ブクログ
前作の"ツナグ"もよかったが、本書では使者の歩美と依頼者の関係がより近くなったと感じるところが多かった。
秋山家の幼い当主、杏奈と歩美のやり取りも面白い。
どのストーリーもよかったが、特に、使者に頼らずとも急逝した父の想いを感じ取り、前に進もうとする奈緒を描いた"一人娘の心得"と、
ドイツ留学していた亡き娘と会うまでにドイツ語を学び、ドイツ語で会話をして驚かせてみせた"母の心得"は、涙なしでは読めなかった。
歩美と奈緒の今後も気になるし、続編が出るといいなぁ。。
Posted by ブクログ
前作⇨映画⇨本作と楽しんできました。脳内では桃李さんや希林さんが語りかける姿が思い浮かびます。前作の登場人物が思わぬところで大事な役目を果たす場面に驚きました。辻村さんのハートウォーミングな小説もいいですね。次は「この夏の星を見る」に繋いでみます。
Posted by ブクログ
依頼者を死んだ人に引き合わせる
そういう特殊な力を持つ主人公と
依頼者とのいくつかのエピソード
どの依頼者も面会が終わったあとは
ある人は後悔から解放され
ある人は満足して
ある人は希望を見いだして
帰っていきます。
悲しいだけで終わりません。
オムニバスなので
読みやすいし
読んでいくと
話が繋がっていくので
その面白さも楽しめた。
いい本です。
Posted by ブクログ
亡くなった人と再会できるお話
でもそれは、自分にとっても死者にとっても1度きり。
私だったら誰に会いたいのだろうかと考えましたが
結局答えは出なかったです。
死者にとっても最初で最後だから。
そういったチャンスをどう生かすのか
再会を果たした後も含めて考えている作品。
生きているうちに何ができるのか、考えさせられました。
Posted by ブクログ
続編が出て思わず叫んだ!
また『使者(ツナグ)』に会える、と。
一生のうちに一度だけ、亡くなった人に会えるとしたら、私は、いつ、誰を選らんぶんだろうか。。
大切な人や、想い人と同じ空間に存在できることは尊いこと。
明日、明後日も変わらない1日がくる事は約束されていないし、だからこそ日々を丁寧に過ごしたいと、また改めて感じました。
続々編も期待しています。
Posted by ブクログ
前作で嵐の話が後味が悪くも好きだったので、その後が読めたのが嬉しかった。死者の想いを読み取り、それが自分の望むものでなくても進んでいく奈緒さんの強さも好き。
Posted by ブクログ
前作に続いて、死というものを扱いながら、心温まるスト−リ−展開に持っていく安定感は抜群だ。多少話が出来すぎに感じるところもあるが、作者の術中にはまり一気読みだった。
歩美の誠実さが、常に物語を支えている。
Posted by ブクログ
どこまでも優しくて,ちょっとズルくて,そして甘く残酷な人だと思う.辻村深月と言う作家さんは,読者にも,作中の登場人物にも,優しくて,残酷.
どうしようもない,手繰り寄せても,抱いても抱きしめても擦り抜けてしまう,愛の行方を,どうして突きつけるのか?あまりに残酷で,尊い.
本書の1話目は,前作と見事にリンクし,そして,最終話は依頼人の人生を賭けた使命と,使者の勤めと,そして人としての主人公の未来が見事に収斂する…
追い討ちのように,謝辞迄含めてきちんと『ツナグ』恐れ入りました.
依頼人が会いたかった人の名が,この世界に僕を引きずりこんだ人と同じ名前,主人公の苗字が「渋谷」なのもまた…個人的には何か『ツナグ』ものを感じられずにはいられなかった.
同じ名前のその人は,年が明ければ,去っていく…自らの,「幸せな未来」に向けて,旅立っていく.
もう二度と交わることはないかもしれないし,時々,会えるかもしれないけど,多分いずれ,川に浮かぶ木の葉のように,それぞれの水の流れに違う岸辺へ辿り着くのだと思う…
もしも,『ツナグ』が,本当にいたのなら,ボクが平穏に85歳を迎えられたなら,依頼の電話をかけてみたい…あ,ボクの方が先に死ぬか?笑
君と別れたのは,なぜだろう?
君と出逢うのは,いつだろう?
Posted by ブクログ
前作を読んでいたほうが入り込める一冊。というのも、1章目から前作で見覚えのある名前が出てきたからです。また、1章は著者の表現力の旨さを感じる作品でした。1章のゆずるを最後、あんな感じにまとめた展開がわたしは好きでした。この章だけでなく、全般的に話が前作より、かなりうまくなっておられ、より入り込める一冊となっており感動させられました。(※本書はかがみの孤城のあとに上梓)。歩美が木の玩具が仕事というのも、珍しいけれども合っていて、そのセンスに驚きました。
■母の心得の章は涙。
子供が寝てから夜読んでいたのですが、どちらの母の話も泣くなと思って読み始めて、やっぱり涙が出まくりました。最後は二人とも前を向いて進める雰囲気はでていましたが、それぞれの想いが伝わってきて苦しかったです。なお、この手の感情は「ほどなくお別れです/長月天音」でも感じました。今思うと、本書とちょっと設定が似ているお話です。
■杏奈はちょっと大人びていすぎないかい?
設定8歳。なのに、あんなに達観した発言できるってちょっと違和感を感じました。(そのぐらいの年齢の子供をよく見ているからかもしれないですが)いくら当主といっても出来過ぎ。
■続編を期待。
本書は2019年発売ですが、まだ先になにかあっても良い展開です。前作含め高評価なので続きが読みたくなりました。
Posted by ブクログ
断然こっちの方が好き。表紙の色合いも好き。
プロポーズの心得ではこう繋がってくるのか!と感心。
普段会社のお昼休みにも読むけど、母の心得に差し掛かった時、これは会社で読んではダメなやつだと思い、ここからは家で読む。
一人娘の心得も想い人の心得も良かったなぁ。
あそこで話が終わるのか…続くのかな…
一つだけ気になったのは、あの世で死者同士って会えないのかな、ということ。
「あの世で会おう」ができないのは嫌だ。
Posted by ブクログ
ひょんなことから、再読しよう!と買ってきたが、読み進むと以前読んだ記憶がなく、ちょい混乱してしまいましたが、最後の最後で続編を読んでいることに気付いたというお粗末。
前作を読んだのが、なんと6年近く前なので、再読しようと思います。
この続編は、『ツナグ』を読んでいなくても堪能できるように思いました。
私は、ツナグに頼らぬまま話の進む第四話が好き。