橋本毅彦の作品一覧
「橋本毅彦」の「「ものづくり」の科学史 世界を変えた《標準革命》」「科学の名著 第2期」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「橋本毅彦」の「「ものづくり」の科学史 世界を変えた《標準革命》」「科学の名著 第2期」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
互換性、ひいては標準の歴史を辿った本。「部品単位で替えが効く」というのは現代では当たり前のことだが、ほんの200年前には、見た目は同じ製品でもネジ1本使い回すことができなかった。当時は部品ごとにヤスリがけをしてうまく組み立てるのが当たり前だった。
戦争をきっかけに互換性が実現し始め、さらには同一製品どころか別々の製品間での互換性、標準規格までもが制定されるようになる。アメリカでは機械化により職人たちが解雇されたり、イギリスでは一旦推し進められた機械化から職人による手作りに逆戻りしたり、その過程は一筋縄ではいかなかったようだ。タイトルに「科学史」とあるが、おおよそ現代の300年前から話が始ま
Posted by ブクログ
私は日本のメディアとかで使われている「ものづくり」という言葉があまり好きではなく、それってスタンダードにもレジェンドにもなれない、徒花的で自己憐憫的な言葉だな~という感じがしていたので、この本を最初見たときは、よくある職人賛歌の本かと思っていたら、真逆の内容だったことにビックリ。
この本は、現代の産業を支える「標準」や「規格」といった概念がどこから生まれ、どう発展し、世界に受け入れられたのか……を概説している本。「標準」や「規格」というと、私たちが接する「ものづくり」という言葉から感じる、下町の町工場の職人がオンリーワンのものを作る……みたいなものとは正反対の、味も素っ気もないもののように
Posted by ブクログ
産業技術史のなかで「標準化」「互換性」に焦点を当てたユニークな書籍。ネジの規格からインターネットの通信方式まで、様々な標準化と互換性の事例を挙げる。
成熟経済では差別化と独自性が競争力の源泉だが、萌芽段階では如何に爆発的普及をさせ市場を創るか、つまり製品の標準化と互換性が欠かせない。産業革命後は自然発生的に標準化が進んだように思っていたが、個々人の癖や好みの違いを意図的に統合する挑戦者たちの様はなかなか興味深い。いまでこそISOなどの国際規格が普及しているが、近代化初期の過渡期においては、優劣の問題もあり、覇権争いが極めて熾烈であったろうことが容易に想像できる。まずネジのデジュールスタンダー