あらすじ
名古屋市栄の繁華街で男性の他殺体が発見される。被害者は縫製工場のひとり息子。素行が悪く逮捕歴もあり、あちこちから恨みを買っていたため容疑者も多い。捜査一課の暁は、被害者が以前、ベトナム人の技能実習生マイに強引に迫っていたことを知る。マイは数ヶ月前、「救世主」という謎の言葉を残し姿を消していた。その後の捜査でマイが隠していたとある秘密が判明。事件は意外な方向に転がり出す。渾身の社会派ミステリ!
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
技能実習生、若くておそらく希望を持って日本に来た人たちが、弱い立場で、ほんの少し足を踏み外したら、どこにも居場所がなくなってしまう。
登場人物たちのそれぞれ自己中なところがリアルだと思った。
救世主の意味は意外で、最後の方は、一気に読んだ。
Posted by ブクログ
途中から結末が気になって一気読みしてしまった。外国人技能実習生全てが辛い思いをしているとは思いたくないけど、悲しい実態もある。
妊娠出産は全ての女性の幸せにつながる訳ではない。エピローグを読むととても切なくなったけど、暁の事実を追い求める姿勢は凄いものがあった。タイトルの持つ意味は奥が深い。
Posted by ブクログ
ベトナムからの技能実習生を雇っていた若社長が殺された。そこで解雇されたマイと言う女性を追う事に…
タイトルの「救世主」がラストまで読んでやっと判りました。
行方不明になったマイを追いかけてたどり着いた場所がとんでもない落とし所でゾッとしました。こう言っては何だけど、妊婦の子が未成年で明るみになった事だけは救いでした。
確かに『台風』でしたね…
Posted by ブクログ
面白かった。
最近、技能実習生をめぐる小説が多いけれど、これはそこまで劣悪な環境で働いているわけではない。
でも、若い時の数年をこのように使い捨てで働いてくれる人達に感謝して、環境を改善してほしいとはつくづく思う。
性善説だとしっぺ返しにも合うだろうから、難しいところだけれど。それは日本人同士でも同じだしね。
Posted by ブクログ
名古屋の繁華街で他殺体が発見される。
被害者は縫製工場のひとり息子で、素行が悪くて逮捕歴もあり、あちこちで恨みを買っていた為に容疑者も多い。
事件を追う女性刑事は、被害者が以前ベトナム人の技能実習生マイに強引に迫っていたことを知り、彼女の行方を探すのだが、思わぬ方向へと…。
殺人事件の犯人を突き止めるのにかなりの時間がかかるわけだが、マイが「救世主」という謎の言葉を残して姿を消していた理由がわかると思いもしなかった真相に愕然となった。
殺人事件とは関係のないもうひとつの裏側の方で、いくつかの死があり、それを辿ると想像できなかった事実がそこにあった…これは隠された闇だと感じた。
Posted by ブクログ
救世主ってタイトルは、何だろーて思いながら読み進めて「あ、こういう意味か...」ってなった時に表紙の理由とかも何となく察して、話が全体的に重く感じました。
最後まで、誰も救われなくて悲しかったです。
Posted by ブクログ
外国労働者に焦点を当てた小説かな、と思いきや捜査の終結はいともあっさりでラストは急展開でびっくり。
救世主ってそっちのことかーと。
犯人の気持ちは分からんくもない。