あらすじ
あらゆる時代とあらゆる場所を「彼」は訪れる。――終戦直後の日本に生きる家族を縛る「血」と「土地」。19世紀末のロンドンを懸命に生きる身寄りのない少女。生きる目的を知らぬまま戦国乱世を駆け抜けた1人の青年。それはいつの時代も変わらない人間らしい生き方。そこに1人の少年がいた。永遠の生を持って「人間」を見つめる不思議な少年が。『天才柳沢教授の生活』の山下和美が人間の光と闇をきらびやかに描く新シリーズ、堂々のスタート!
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地球から遠く離れた惑星を地球化するためだけに作られたロボットを。
何十年もの間、自分を着飾ってひとりの男性を待ち続ける老婆を。
代わり映えしない日常に感覚が麻痺してしまった、現代のサラリーマン一家を。
永遠の生を持つ不思議な少年の目を通して
国も時代も関係なく多種多様な人間を見る、オムニバス形式の作品。
少年が触れる人間のストーリー(=人生)は、感動で心温まるものもあれば、
涙が止まらないほど切ないもの、残酷で胸が締め付けられるもの、希望に満ち溢れたものなど本当に様々。
どのストーリーも先が見えない、ありきたりや予定調和とは対極のものばかりです。
心を掴まれ、揺さぶられ、年に何回か読み返したくなる、私にとっては宝物のような漫画です。
もし今は気が向かなくても、ぜひ心の隅に置いておいてください。
そして読みたいと思ったときにゆっくりと触れて、ぜひお気に入りの1話を見つけてほしい。
気の遠くなるほどの確率の末に、この作品があなたの目に止まったのですから。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
「天才柳沢教授の生活」を代表作に持つ山下和美のもう一つの人間ドラマ。
不定期連載の為、刊行は遅め。
話の度に年代や人種、題材が変わりますが、秀逸な物語の運びと感動の結末を毎回与えてくれます。
話が重たいので、家でゆっくり読むのがいいと思います。
題材が万人受けしないかもしれないことに加えて、メッセージが読み取れないとつまらないことも。
深いです
山下和美先生の作品は「摩天楼のバーディー」「天才柳沢教授の生活」「ランド」が好きです。
本作「不思議な少年」はちゃんと読んだ記憶が無いので、電子で買う事にしました。
やっぱり山下和美先生はすごいです。
この少年が狂言回しのような形で、現在⇔過去ランダムに出現。
様々な時代に生きる人たちを、ある時は見守り、またある時は叱咤激励したり指導したり…。
手塚治虫先生の傑作「火の鳥」や聖由紀先生の「超人ロック」を彷彿させますね。
少しずつ揃えて行こうと思います。
オムニバス
時空を超えて旅する少年を狂言回しにしたオムニバス。
人間の本質を描いた山下版「火の鳥」ですね。
「エミリーとシャーロット」が一番面白かったです。
Posted by ブクログ
●狐目の虎吉
山下さんが描く、狐目は好きだ。
残虐な虎吉が何故人間的になったのかな。
子供たちのおかげかな。
自分の生存欲求が、子供達の為の生存欲求に昇華したのかな。
Posted by ブクログ
一巻の話はどれも好きなんです。読んだあと、胸に残る余韻がたまらない。
人の生き様は、そう簡単に善と悪に割り切れない。ちょっとしたことで、読み手が受ける心象が変わるのが不思議。
Posted by ブクログ
山下和美のこのシリーズは「天才柳沢教授の生活」同様に、あたたかなものに満ちていて今日稀な安心できる作品です。少しシビアな目線の天変集ですが、人間が好きになれる物語。マーク・トウェインのと関連があるかは不明。
Posted by ブクログ
少女マンガに飽きた。少年マンガにも飽きた。そんな方におすすめなのがこの作品。
物語はオムニバス形式になっていて、独立している。だた、その一つ一つのラストが考えさせられるんです。
ご都合主義もなにもなく、理不尽で、哀しくてやりきれないものもあります。
なのに不思議と、「こんな生き方もあるんだな。」そう思わせてくれる、優しい物語です。
今8巻まで刊行されていますが、「ありきたり」「パターン化」を知らない作品です。作者のスペックの多さに脱帽です。
Posted by ブクログ
不思議な少年は何者なのだろうか?と思いながらも
引き込まれた。連作短編風は読みやすくて好きだ。
え?そこで終わり?的なのもあるけれど、
孤児院の少女二人の話が好き。
Posted by ブクログ
久しぶりにググッときたマンガ。
よいですよー。
人間らしくて。
神様なのか悪魔なのか天使なのかわからない不思議な奴が、
いろんなとこから人間を見て触ってるお話達です☆
Posted by ブクログ
山下和美とは『天才柳沢教授の生活』で長いつきあい。
この『不思議な少年』もずっと気になっていた・・・がなかなか手に取る機会がなかった。
新しく開店した本屋をぶらぶらしていて目にとまった。
出会いですなぁ。
はまりました。
この幸せ。
Posted by ブクログ
超簡単に言うと手塚治虫の火の鳥みたいな。
火の鳥との決定的な違いは、少年が完全な人外であること。自分が絶対に人間に成り得ないことを知っていて、そこからの疑問や焦燥を楽しんでいる。常に行動も言動もブレない。
生きるための美徳とは何か、などとストーリーに重みもあるし、読んだあと深く考えさせられる作品。
だけれど、最近ちょいマンネリな気が…。
Posted by ブクログ
タイトル通り、彼は不思議な存在だった。彼が出会う人々は何を探し、何を見つけ出すのか。
また彼自身は人と接することで何を探し見つけようとするのか。性をも変えて旅をする。
時に儚く、時に切なく、時に残酷で…そして笑える。
そんな不思議な物語。
Posted by ブクログ
「人間て不思議だ」と繰り返すどこから来たのか、何者なのかまったくわからない「不思議な少年」。
ていうそれだけでこの漫画の全てだと思います。
この漫画と出会えて私は幸せ者だなあと思うくらい好き。
1話から100ページ読みきりですからね、気合を感じます。
でも一番すきなのは7巻です。
Posted by ブクログ
タイトルに惹かれて買いました。
トウェインの作品が好きだったものですから。
そしたら、あの雰囲気を醸し出した少年が
見事に描かれていました!
なかなかしんどいお話もあるのですが、
心をぐっと掴んで離さない作品の一つです。
Posted by ブクログ
不老不死の少年が、さまざまな時代のさまざまな国の人々と触れ合い、「人間とは何か」について考えるストーリー。
オムニバス形式なので人によって好きな話とそうでない話があると思うけど、だいたいが読後感が爽やか。
個人的には2巻の『ソクラテス』がお勧め。
Posted by ブクログ
天才柳沢教授の山下先生が描く、人間ファンタジー。
時に残酷で、時に優しい。
そんな人間たちを観察しながら時代を旅する、天使みたいな悪魔みたいな神みたいな少年の物語です。
Posted by ブクログ
いつの時代も、どんな国・場所でもその瞬間でしか理解に難しい習慣がある。
でも、置かれた状況に合わせる生き方も、それまでの常識を覆すような生き方も、それぞれが正しいとも間違っているともならない。
人間の生き方にテキストはないのだ。
長い時を同じ姿のまま生き続ける少年の目を通して、人間のサガや心を描く作品。
手塚治虫「火の鳥」になぞらえている人が少なくないが、本作の少年のほうが、
積極的に、時には感情を持って対象の人間に干渉する話が多い。個人的にはそれの
せいもあり、話によって読後感に差が大きい。感動する話ももちろんある。
人の生き様などを読むのが好きな人にお薦め。
Posted by ブクログ
深い、重い…!
人間とは、人生とはっていうことを変幻自在の角度から問いかけられます。
歌の上手な少年のお話、深い森の夫婦のお話、ソクラテスのお話、揺さぶられすぎてめまいがする(^_^;)
読んだあとに、自分の生きる日常が少し違って見えます。
Posted by ブクログ
「人間」がテーマの作品だけあって・・・何ていったら良いのかわからないけど、読んでてずしっとくる漫画だったなー!
でも読んでおいて損は無いはず。
絵も綺麗で、ごちゃごちゃもしていないし味気ない事もないような素敵な感じ・・・!
柳沢教授の描いてる人だった気がすう
Posted by ブクログ
時をかける少年・・・神?天使?
さまざまな時代のいろいろな人間をみて、ふれて確認・・・していくのかな?
人のいいところも悪いところもでてきて
すごく心に響くお話ばっかりです。
しょぼしょぼのおばあさんとかおじいさんがかわいいw
Posted by ブクログ
兄弟
弟の万作に成り代わり
兄 猶次郎の前に現れた
不思議な少年
不安、愛、恐怖、
それが欲望であること
自分自身の欲を知ること
受け入れることを
教えてくれたのか?
生きることは
欲のかたまり
人間は欲に試され
生きるものなのかもしれない
Posted by ブクログ
記念すべき第1巻。この本と出会えたことに感謝。
圧倒的な現実を見せつけられる。
・終戦直後の日本に生きる家族を縛る「血」と「土地」
・19世紀末のロンドンを懸命に生きる身寄りのない少女
・生きる目的を知らぬまま戦国乱世を駆け抜けた1人の青年
Posted by ブクログ
カインとアベルに始まるこのシリーズは、ショートショートとして非常に面白い。
人間の本質を追いかける旅。
走れ走れ走れ
止まっているだけでは死んでいるのと同じだ
Posted by ブクログ
会社の備品室で見つけた古本。
佇まいに惹かれてGET☆
人間の弱い部分。
短編だし面白くて一気に読めちゃう。
悪くないんだけどもうちょっと救われる感じが欲しいなぁ。