プロフィール
- 作者名:安達瑶(アダチヨウ)
- 職業:作家
日本大学芸術学部映画学科監督コース卒(安達O)。1994年『令嬢姉妹 完全飼育』でデビュー。『悪漢刑事祥伝社』シリーズ、『友喰い: 県警対自衛隊』などの作品を手がける。男女の二人組、それぞれ血液型から「安達B、安達O」と呼称。
作品一覧
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-警察庁のエリート警視が謎の理由で降格されて、何の因果か下町の所轄に配属された。町には私人逮捕を生きがいとする正義感溢れるちょっと面倒くさいおやじやら、それを囃し立てて事態をますます混乱させる如何にも下町の住人らしいおっちゃんおばちゃんおねぇちゃんらがうようよ。あらゆる犯罪のデータが脳に詰まっており難事件もすらすらと解決に導くという、本来なら日本の法治を背負っていくべき存在ながら、持ち前の杓子定規な性格とエリートであるが故の世間知らずが災いし、所轄レベルでの犯罪では空回り。それを見かねておせっかいにも舌なめずりしながらしゃしゃり出るのが一癖も二癖もある下町住人たち…。この水と油、雲と泥のようなコラボが、意外や犯罪捜査で数々の大きな成果を獲得。はなは元警視様を侮っていた住民たちも、最近では降格警視殿と一目置くように。今回は「外国人技能実習生」「児童虐待保育園」「就活トラブル」がらみで大活躍!
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3.5警官がモグリの副業で性風俗店を経営しているとのタレコミが。調べてみると本当だった。しかも大繁盛している。同僚が観て見ぬフリをしていて、それをいいことにかなりのサービスをやって評判だった……。その警官は、仕事は真面目で警察情報をヤクザに流している形跡はない。「本人にはやんわりと説得するから、事を荒立てないで欲しい」と錦戸は言われるが、彼は納得出来ない。しかし、そのその風俗店で、風俗嬢の殺人事件が発生。「ドイツで起きた『フリッツ・ホンカ事件』に似ている」と錦戸。彼の頭には世界中の猟奇殺人事件がデータベースのように入っている。超エリートらしく緻密に捜査方針をたてた錦戸だったが、またぞろ榊鋼太郎ら超庶民が一枚も二枚も噛んできて…。他、女子高生誘拐、ネット殺人、オレオレ詐欺を扱った全四編。エリート思考と庶民派人情のぶつかり合いが意外や意外、難事件を解決に導く異色警察小説第二弾!
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3.3
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-いつの間にやら「日本でもっとも息の長い合体作家(二人で一人)」になっていた片割れの作家が綴る超・長文日記。北千住に住み、足立区を愛し、ビンボー暇なし貯金なし。その割に3食たらふく食って、悩みがあるようでなくて、しかし確実に老いの兆候はやって来て、それが証拠に朝イチでiPhoneを見ると決まって一日中、目が霞み、さらに歳とともに涙腺が弱くなってテレビを見ていても泣き出してしまう。そんなしょぼい男が日々の暮らしを事細かく綴った2019年前半の日記。総字数36万字、リアルな文庫に落とし込むと600ページ。永井荷風の日記『断腸亭日乗』に匹敵、とは誇大広告ですが、プライベート全開の面白日記文学が誕生。
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3.2
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3.0
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3.5
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4.5
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ユーザーレビュー
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Posted by ブクログ
安達瑶『悪漢刑事 最後の銃弾』祥伝社文庫。
シリーズ最新刊。悪漢刑事・佐脇の『最後』が描かれる。シリーズはこのまま完結するのだろうか……
鳴海市を舞台にした不穏な事件が次々と発生。そして、何故か過去に悪漢刑事・佐脇に関わったオンナたちが鳴海市に集結する。
鳴海署管内で発生した上級国民による猥褻事件。同じ頃、警察官僚・入江の娘、女優の奈央が鳴海市で誘拐される。追い討ちをかけるかのように鳴海市の市会議員らによる鳴海署の糾弾行動が起きる。
面白かった。日本の世相や事件を作中に上手く散りばめ、この人物はきっとあの野郎だなと思わずニヤリとする。
本体価格690円
★★★★★ -
Posted by ブクログ
安達瑶『洋上の饗宴(下) 新・悪漢刑事』祥伝社文庫。
怒涛の展開の下巻。ふと気が付けば、上巻には描かれていたお馴染みのエロ描写は無く、ひたすらスケールの大きなミステリーとサスペンスが展開される。間違いなく、シリーズ最高傑作だろう。
日本及び寄港予定だった沿岸国の全てから入港を拒否されたパシフィック・プリンセス。殺人犯どころか、テロリストに天然痘に、次々と佐脇刑事ら乗客を襲う脅威。果たして、事件の真相や如何に。
悪漢刑事シリーズとしては初の上下巻の上に、おもな登場人物の一覧に舞台となるパシフィック・プリンセス号の見取り図が収録されるという力の入れよう。如何に安達瑶がこの作品に力を注いだか -
Posted by ブクログ
安達瑶『洋上の饗宴(上) 新・悪漢刑事』祥伝社文庫。
悪漢刑事シリーズとしては珍しい上下巻の長編作品。久し振りに破天荒で痛快な佐脇刑事が帰って来た感じがする。また、一方で本格推理小説のようなシリアスな事件が描かれ、さらに一捻り二捻りの大きな展開があり、シリーズとして大きな変貌を遂げたようにも思う。いずれにせよ、非常に面白い。
佐脇刑事は裏稼業でマネーロンダリングに手を染める会社社長の輝本の身辺警護の名目で、愛人の千紗と共に豪華客船バシフィック・プリンセスで休暇を楽しむ。乗船しているのは癖のありそうな奇妙な客ばかり…船上という密室で起きる殺人事件…さらには…
事件の真相と犯人は未だ闇の中…