作品一覧

  • 直筆の漱石―発掘された文豪のお宝―(新潮選書)
    4.0
    漱石自身の修正原稿や反古原稿、署名献呈本や原稿用紙裏の奇妙な落書き……。入手した多くの直筆を解明すると、活字資料からでは分からない「未知の漱石」が見えてくる。芥川や太宰の反古原稿も交え、作家の人間性や作品に斬新な発見をもたらす一冊。漱石が“文学の基礎学”や“作品と作家の人格”に言及した珍しい一文も収載。
  • 国語教科書の闇
    3.7
    1巻660円 (税込)
    国語の教科書が、変だ。「羅生門」「こころ」「舞姫」は、議論もされずに「定番教材」と化し、横並びで採録される没個性ぶり。国語教科書がここまで画一化したのはなぜなのか? そもそも、これらの「暗い」作品は教材にふさわしいのか? 「定番小説」という謎、知られざる舞台裏、採択を決定する「天の声」、教員の本音、仰天の実態。問題は歴史教科書だけじゃない。もう一つの「教科書問題」がここにある。
  • 直筆の漱石―発掘された文豪のお宝―(新潮選書)

    Posted by ブクログ

     肩の凝らない古本+文学研究本。
     漱石以外のもう少し未開拓の作家なら、さらにワクワクするのでは。

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    2020年01月18日
  • 国語教科書の闇

    Posted by ブクログ

    国語教科書はなぜ「羅生門」「こころ」「舞姫」といった定番小説ばかりなのか。

    著者は本書中にて
    ①1970年改訂の学習指導要領で「主題や要旨を的確にとらえ、それについて自分の考えを深めること」が強調され、比較的主題の捉えやすい前述の3作品が選出されたため
    ②1990年代以降の少子化の影響で〝教科書会社の淘汰〟が起こり、定番小説を外すという挑戦的な編集方針で教材を選定することが極めて困難な状況になったため
    という2つの理由を挙げている。

    また、著者はこの状況を踏まえて、現代の高校生にとっては難解な上、後味が悪く悲惨な結末の作品であるこれらの作品が、子供達の国語嫌いや読書嫌い、ひいては昨今話題に

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    2019年12月29日
  • 国語教科書の闇

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    「羅生門」、「こころ」、「舞姫」が定番となっている高校の国語教科書の問題で、筆者は「舞姫」の不適格性を詳細に言及している.納得できる論考だ.ただ、他の作品に変更するには、かなりの時間と労力が要りそうだ.

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    2014年12月10日
  • 国語教科書の闇

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    歴史や教育方針の変遷、少子化、そして出版社の逼迫等の事情により、題材の固定化を余儀無くされる、今日の国語教科書事情。
    『羅生門』『こころ』『舞姫』等は、いまや殆どの高校教科書に必ずといって良いほど載っているのはそのためである。これらに代わる新たな作品を取り入れようにも、適切な作品の選出や、内容校正に金と時間がかかるため、ただでさえ余裕の無い出版社にそんなリスクは犯せない。そんなことよりも、より自社の教科書を売り上げるために、付属のオプション等を充実させるのだ。
    今日の教育は、市場主義によりその質と可能性を貶められているのだ。

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    2014年03月15日
  • 国語教科書の闇

    Posted by ブクログ

    高校の国語現代文の教科書。100%芥川の「羅生門」が、そして殆どに漱石の「こころ」鷗外の「舞姫」が判で押したように掲載され、定番化している謎を追った一冊。

    教科書問題といえば「歴史」教科書問題であったが、若者の活字離れが叫ばれる今、その原因の一端でありそうな国語の教科書について誰も問題にしていないことが恐ろしくて仕方ない。

    芥川作品の中でも、戦前は一度も採録されたことのない「羅生門」が何故戦後登場し、他を駆逐する勢いで定番に収まったのかという経緯が下手なミステリーを読むより面白い。

    少子化により限られたパイを奪い合う戦いで、どの教科書会社もリスクを冒せないまま、無難な教科書が横並びする現

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    2013年10月06日

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