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鎌倉幕府が滅亡したのは偶然が重なり合った結果だった。あるいは室町幕府は応仁の乱ののちも強かに存在感を発揮し続けていた――いずれも、最新の日本史研究で議論されている論点であり、従来の日本史の常識を覆す研究が近年次々と発表されている。本書では、新進気鋭の中世史研究者たちが、それら最新の学説を整理して二つの幕府の実像を明らかにする。巻末には、どちらの幕府が強かったかを議論する座談会を収録。
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Posted by ブクログ
鎌倉幕府と室町幕府を最新の研究から、制度や権力構造に 重点を置いて比較し、研究者の視点から解き明かす。 ・はじめに――熱い時代の先に ・旧国名地図 ・鎌倉幕府将軍略系図 ・得宗略系図 ・足利家系図 第一章 【鎌倉幕府と公家寺社】部分的な存在としての鎌倉幕府 第二章 【室町幕府公家寺社】公・武の関係を...続きを読むどうとらえるか 第三章 【鎌倉幕府の地方支配】 鎌倉幕府の「守護」とは何だったのか 第四章 【室町幕府地方支配】守護は地方にいなかった? 第五章 【鎌倉幕府の滅亡】滅亡は必然か?偶然か? 第六章 【室町幕府の滅亡】存亡よ滅亡をめぐる問い 座談会 鎌倉幕府と室町幕府はどちらが強かったのか 各章ごとに参考文献有り。 史料の掘り起こし、新たな史料発見などによって、 従来の研究の通説を批判する、新たな研究が登場する。 鎌倉幕府は、幕府と公家政権、寺社勢力の協調。 室町幕府は、公家社会と寺社、そして幕府等の内部の主体と 人脈が関わっている。武家側と公家側での視覚でも注目。 鎌倉期の守護は任国へは下向せず、守護代と名代を派遣。 地方と中央の守護と非守護勢力との協調での支配、 弱体化した国衙や東国守護の設置についてなど。 室町期の守護は、在京して幕政を担う有力者。 遠国との境界の守護は在国。地方を支配する守護以外の存在も。 鎌倉幕府の滅亡は、説明のつかない珍事。 「金沢文庫古文書」研究の進展が待ち遠しい。 室町幕府は、将軍独自の政治機構によって存続。 幕府政治を補定する大名も。だが滅亡の研究はこれから。 様々な研究の変遷と最新の研究が提示されて、お腹いっぱい。 興味をそそる研究内容の多さに、迷走しながら読みました。 気になる部分を書き出して思ったのは、 実に研究者も、群雄割拠の時代になったなぁと。 それでもまだ、解明されない歴史が多いこと。この先、 新たな史料での発見や覆ることもあるかもしれません。 研究者たちの動向に注視しながら学んでいきたいです。
制度や権力構造に重きを置いて両幕府を比較することで、その特徴を浮き彫りにしようとする内容。テーマ毎に研究史と現在の到達点が分かりやすく整理されている良書。
気鋭の若手日本中世史研究者4人が、鎌倉幕府と室町幕府を比較しながら、両幕府に関する近年の研究成果を整理。 自分は日本史好きであるものの、鎌倉・室町時代は最も興味がない門外漢だが、鎌倉・室町幕府を巡る研究史の流れがよく理解できたし、通説が塗り替えられていく歴史学研究のダイナミズムが感じられ、かなり面白...続きを読むかった。 従来の通説が階級闘争的・二項対立的なマルクス主義歴史学の影響を強く受けていて、冷戦終結後にそれを超克せんとする多様な実証的研究が開花したという研究史の流れを再認識した。 ただ、64頁の天皇家系図で室町時代の最重要天皇ともいえる後小松天皇が漏れているのは玉に瑕であった。
<目次> はじめに 熱い時代の先に 第1章 【鎌倉時代と公家寺社】部分的な存在としての鎌倉幕府 第2章 【室町幕府と公家寺社】公・武の関係をどうとらえるか 第3章 【鎌倉幕府の地方支配】鎌倉時代の「守護」とは何だったのか 第4章 【室町幕府の地方支配】守護は地方にいなかった? 第5章 【...続きを読む鎌倉幕府の滅亡】滅亡は必然か?偶然か? 第6章 【室町幕府の滅亡】存続と滅亡をめぐる戦い 座談会 鎌倉幕府と室町幕府はどちらが強かったのか? <内容> 最新の日本史中世史の研究成果をかいつまんで読むことができる本。この時期の研究史がわかりやすくまとまっている。これによると、中・高の教科書は(特に高校ベストセラーの山川出版社の教科書は)かなり時代遅れなものとなっているらしい。鎌倉幕府は地方をしっかりとおさえ(特に元寇期以降は)、滅亡も偶然性が高いらしい(そうなると足利高氏の気まぐれが注目されるが…)。一方で室町幕府は、守護も畿内近国のものは在京しており、朝廷・寺社とうまく折り合うことでその地位を保てたらしい。一方地方は放置されていたようで、戦国期以降の存続は風前の灯火だったようだ。このへんが授業にどう取り入れられるかだね…
とても面白い。 近年、室町時代研究が熱い。論文や専門書のレベルから、最近は新書等の一般概説書にまでその動きが広がってきており、史料により判明した新しい事実や、新たな分析視点や考え方が紹介されている。 本書も、最新研究の成果を紹介しようとする一冊だが、ある論点を鎌倉幕府と室町幕府を比較しつつ...続きを読む検討していくところが、とても面白い。 また、これまでの研究状況を踏まえた上で、どのような理由で反対の論や別の見方が出てきているのか、見直しの方向になっているのかを、一般読者にも分かり易く説明してくれているのは、大変ありがたい。 特に、学会の通説化していた中世史学の泰斗佐藤進一氏の説を乗り越えようとするところは、逆に佐藤氏の凄さを改めて感じたところである。
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鎌倉幕府と室町幕府~最新研究でわかった実像~
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山田徹
谷口雄太
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